青年海外協力隊として、ミクロネシアのヤップ島に派遣中社員の日記。
インフォニック、ヤップ支社長を僭称しつつ活動中。

※僭称:勝手に身分を越えて上の称号を自称すること(広辞苑より)

公開日:2009.12.17

妻が訓練中

妻が訓練中

以前にも書させていただいた通り、
僕がJICAのボランティアに参加した後、妻もJICAボランティアに応募し、
見事合格して来年の1月から2年間、アフリカのケニアに派遣予定です。
つまり、ちょうど僕と1年遅れの派遣です。
JICAボランティアは職種別に試験があって、
僕の職種は「コンピュータ技術者」で要請数が多い割りに応募者が少ない、
とても合格しやすい職種(ある程度の経験があって、健康ならばOK)ですが、
妻が応募した「村落開発普及員」という職種は、
JICAボランティアの中でも花形職種で応募者も多く、競争率も高い。
そんな職種に1回で合格するなんて大したもんです。
しかも僕の行きたかったアフリカ。正直うらやましいです。
その妻が今、僕と1年遅れで派遣前の訓練中です。
というわけで、今回はJICAボランティアの派遣前の訓練について書かせてもらおうと思います。

駒ヶ根訓練所の庭。去年の秋。木々の色づきがきれい。

訓練所の1日

JICAの訓練所は2箇所(長野県駒ヶ根市と福島県二本松市)あって、
どちらで訓練するかは派遣される国によって変わります。
因みにミクロネシアは駒ヶ根、ケニアは二本松です。
朝7時に全員(僕の隊次は200名)が外の広場に集まり、朝礼から1日がスタートします。
朝礼は、諸連絡、ラジオ体操、国旗の掲揚などで約20分ぐらいで終わります。
この朝礼の前に、訓練所の周りをランニングする人もいます。
以前は強制だったらしいですが、今は任意です。
因みに僕は、最初の10日ぐらいで断念しました。
へたれやな。筋金入りの。

朝礼のあと、大食堂で朝食をとって、8時30分から語学の授業が始まります。
1コマ50分、午前中3コマ、午後2コマ。合計約5時間、語学漬けです。
この年になって、初めて本格的に英語を始めた僕は、当然、授業のペースや宿題についてゆけず、
泣きそうになりましたが、英語以外の言語を学ぶ人も多く
(スペイン語、フランス語、ポルトガル語、ロシア語、ウズベク語、ウルドゥ語、スリランカ語などなど)、
彼らが一から語学を習得する姿を見てると、俺も頑張らんとって思いました。
英語クラスは、午前中のホームクラスと午後のテクニカルクラスに分かれます。
ホームクラスは、主に日常会話、読み書き、文法などを習い、
テクニカルクラスは、職種別に(僕だとコンピュータ技術)
それぞれの専門分野を現地の同僚に伝えるためのレッスンを行います。
訓練所で僕にとって最も辛かったのがこのテクニカル。
ホームクラスも聞いたり、話したり、(僕にとっては)大量の宿題をこなしたりと大変やったんやけど、
テクニカルクラスは自分の専門分野を、先生や他のメンバーに実際にプレゼンせねばなりません。
僕の場合だと、ネットワークに関すること(IPアドレスの説明とか、セキュリティのこととか)‥‥
持ち時間はプレゼン40分+質疑応答10分。
英語入門者にははっきり言って無理難題、、、っていうか無理です。
テクニカルの先生は、決してむやみに批判したりしない、
とてもやさしい先生でしたがそんなの関係ありません。
無理と分かってることに挑戦せんとあかんのはまじで辛い。
今まで1回もやったことないのに「バク転やって」って、
マット用意されて、観客もいて、もう後戻りできないのと同じ気持ち。。。
結局、5回プレゼンの場が与えられましたが、1回も最後まで遂行できず、
途中で途方に暮れて立ち尽くしてしまった。
地獄のテクニカルでした。

5コマの英語の授業が終わったあとは、2コマ、一般講義を受けます。
一般講義は様々です。大学の先生の特別講義(世界の宗教のこと、文化人類学的なことなど)を聞いたり、
任地に行ってから必要な知識(安全対策とか、救急介護法とか、途上国ならではの病気に関することとか)
を習ったり、JICAのシステム(組織体制とか、福利厚生とか)を聞いたりと、
とても興味深い講義が目白押しなのですが、
正直、語学で疲れ果てているのと、語学の宿題やテストが気になるのとで、
集中力を欠いたり、寝てしまったりすることが多かった。
貴重な講義、目白押しやったのにもったいない。。。
ほんまあかん。年のせいかな?

語学クラス(ホームクラス)。
森の中の教室、、、でも外の景色に見とれている余裕はない。
ここで2ヶ月。毎日5時間、勉強した。

シニアボランティア

訓練は、シニアボランティア(40歳~70歳のボランティア)の方々も一緒に行います。
シニアボランティアの多くの方は、一般企業を定年退職されり、自ら事業を展開してこれたりした、
その道のプロフェッショナルの方々ばかりです。
一級建築士や大学の教授、超有名な自動車会社の生産管理をマネージメントされてきた方などなど、
驚きの経歴を持つ方々ばかりです。
僕の寝泊りしている部屋の正面の部屋が、
シニアボランティアのコンピュータエンジニアの方だったのですが、
コンピュータに関する知識の幅、深さが、僕などではとても及ばず
(コンピュータが電子計算機って呼ばれてる時代から、
今日まで一線でやってこられたのだから及ぶはずもないのですが‥‥)、
勝手に弟子入りしたような気持ちで、このシニアの方の部屋に入り浸ってました。
他のシニアボランティアの方もそれぞれに経験豊かで、人間的にも魅力あって、
エネルギーもある方々ばかりで、僕が60代になって、こんな風になれるやろうか?
って考え込んだりもした。よっぽど頑張らんと無理やな。
こんなシニアボランティアの方々と出会えたことも、訓練中の素晴らしい体験の一つでした。

駒ヶ根の山々を望む。

駒ヶ根市は、周囲を高い山々に囲まれた静かな、っていうか何もない町です。
前を歩くのは、語学クラスのメンバー。
教室外で散策しながらの英会話。こんな授業もある。